ソーシャル・プロデュース!? 初めて耳にする言葉かもしれません。社会をプロデュースする、というのは一体、どういうことでしょう。2009年8月、100年に1度と言われる政権交代が実現し、今の日本社会は大きく変わりつつあります。「こんな社会にしていきたい」そのような思いは学生のみなさん、誰でも持っているはずです。しかし、それは「伝え」なければ動き出しません。本科目では、過去にテレビ朝日系列の「サンデープロジェクト」を立ち上げたプロデューサーである科目担当者の幅広いネットワークのもと、政治家、メディア関係者(テレビ・新聞)、劇団関係者をゲストスピーカーとして招き、第一線の声から思いを「伝える」ことを体系的に学ぶとともに、既存メディアと連携をしながらソーシャル・ドキュメンタリー、ソーシャル・ドラマの制作を行います。
春学期は、本科目担当者の小関道幸(元朝日放送株式会社広報局局次長)の経験を生かし、政治家、メディア関係者、劇団関係者、ジャーナリスト等をゲストスピーカーとして積極的に招聘し、第一線の声から政治やメディア、ジャーナリズムを体系的に学びます。それと同時に、4月の統一地方選挙では、同志社出身の出馬予定者もいるため、身近な「先輩」の選挙現場を映像でリポートすることにより、社会情勢を見極め、社会課題解決のためのプロデュース能力を身につけたいと考えています。
また、秋学期は、ソーシャル・プロデューサーの元祖とも言える坂本龍馬をテーマにした演劇公演を行います。ひとつの舞台を作りあげていくにはたくさんの人数が関わっており、その製作過程からそれぞれの適性を引き出し、最大のパフォーマンスを発揮できるような環境づくり及びチームワークで動く力を習得してもらいます。「政治」といったどちらかというと若者が敬遠しがちな難しいテーマを映像や演劇という手法を用いて自分たちの思いを社会へと伝える、それが本科目で伝えたい「ソーシャル・プロデュース」の真髄です。
そして、この科目を通して、「ソーシャル・プロデューサー」としてみなさんに身につけて頂きたい力は次の三つです。
@ 敬遠しがちな政治の世界、また近いようで遠い演劇など舞台芸術の裏舞台へ“一歩前に踏み出す力”
A マスメディアの情報だけに頼らず、自らの目で現場の課題や解決策を“考え抜く力”
B それぞれの適性に応じて最大のパフォーマンスを成し遂げる“チームで働く力”
転換期を迎えつつある今の日本において、自分の思いを伝え、形にしていくソーシャル・プロデューサーの存在が今後、地域社会において求められてきます。本科目を受講するあなたの「一歩」が、ソーシャル・プロデューサーへの「一歩」につながることになるでしょう。
あわせて、マスコミ就職を希望する学生には徹底した個人指導の機会も設けます。マスコミ以外の企業に進もうとしている学生にとっても、本講座は、自己表現力を大きく伸ばす内容であることは、参加してもらえれば確実に分かります。メディアに関心を持ち、やる気とパワーのある学生のみなさんの参加を待っています。 |